医学雑誌やインターネット記事の連載が好評であったからと、それをまとめて一冊の本として発売するという場合があります。一度は内容や原稿を確認して掲載したものですから、それをつなげて一冊の本にすればよいだけに思えます。しかし、元々が連載ものの場合には、連載故の落とし穴があります。
昨日ある医学書(成書)を読んでいたら、「これからの季節に多い疾患」という表現がありました。今は冬ですし、冬に多い疾患の説明だったので、その説明自体に違和感はありませんでした。しかし夏にこの本を読んでいたら違っていたことでしょう。
このように連載ものを成書化する際には、連載当時にしか通用しない説明文が残っていないか、医学書の編集者は注意しなければなりません。もちろんそれ以外にも、見落としていた誤字等ないか再度確認する必要もあります。