日本の和文医学雑誌でも、ときに米国で診療をしている日本人医師に医学雑誌の原稿執筆依頼がされることがあります。このときに注意すべき点があります。米国に限りませんが、外国での暮らしが長くなりその国での医療に馴染みすぎた医師の場合、日本で診療をしている日本人医師に適した文章が書けなくなってしまう恐れがあります。例えば、外国と日本では使える薬が異なる場合があります。日本で認可されているが米国では使えない薬もあれば、その逆もあります。日米で診療に対する考え方が多少なりとも違う場合もあります。編集者はこれらの状況を考慮の上で編集作業をしないと、読者にとっては内容を理解しにくくなります。米国在住医師が米国での診療を書いていると一言説明があるだけでも、読者にとっては読みやすくなります。