医学書や医学雑誌を読んでいると、誤字は少なくて校正者はしっかりと漢字に注意をしている一方、意味の通じない作文が残っていることがあります。漢字にばかり注意が向いていて、内容を理解しながら文章を読んで校正作業はできないのでしょう。その原因のひとつは、多くの人がしている文章の読み方にあるのかもしれません。普通の成人は2~4文字読んでは目線を移動しては次の2~4文字を読むということを繰り返しながら文章を読みます。2~4文字ごとに文章を区切って読んでいては、10~20文字程度に区切りながら読む人に比べ、話の展開を理解する上で不利となります。前者に比べて後者の読み方をすると、誤字の有無の確認だけでなく、話の筋道を追いやすくなります。編集者、校正者にとっては作業の効率化ができます。
編集者、校正者は文章を細かく確認する必要があるので、速読教室の広告に書かれているような速読は不要です。元々の読書スピードの2~3倍の初級速読で十分に効果的です。高いお金を出して速読教室に通わなくても、速読に関する自己啓発本だけでやり方は分かります。