内科の雑誌を読んでいると、ある薬についてはその名称を一般名(薬用成分)で書く一方、別の薬剤は商品名で書いている先生がいました。しかも後者の商品名については"商品名"であることを示す、Rを○で囲んで上付きにする表記もありませんでした。読者対象である医師には一般名か商品名かくらいの区別は用意です。うまく説明はできないのですが、商品名は一般名とは異なる独特の感じがあります。医学書編集者でも少し慣れれば、一般名か商品名かくらいは分かるのではないでしょうか。商品名だけで原稿を書く先生がいたら、医学書編集者の方は一般名へとぜひ修正してもらいたいです。
医療関係者はまず一般名で薬について勉強します。実際に自分が使う薬は別として、一般名に加えて商品名まで覚えていられません。また一般名だと同系統の薬であれば、「・・・プロフェン」「・・・ボース」「・・・プリル」など名称が同じ語尾になる場合もあり、例え自分の知らない薬でも「あの種類の薬」だと分かります。しかし商品名だけで書かれるとそうは行きません。商品名の方が有名な薬もあるでしょうが、一般名表記または一般名+商品名の両者表記というのを基本にしていただければと思います。