新型コロナウイルスの流行が日本でも深刻になってきており、外出を控えて自宅にいるようにとの指示が政府や自治体から出ています。その一方で新聞などでは、体力維持のための軽度負荷による筋トレ方法の紹介をしたり、他人との距離を取りながら散歩などの運動を推奨する意見が書かれていたりします。
行政からすれば感染制御にばかり目が行くのはやむを得ません。しかし行政ももう少し体力維持の観点を持った方がよいと私は思っています。というのも以前に私の母親が入院をきっかけに体力の低下が加速して転倒、その結果大腿骨頸部骨折を起こすといった悪い循環に入るのを見てきたからです。伝染病の予防のために引きこもり、その副作用で自立度が極端に下がっては本人も大変ですし、介護の面でも家族や社会に負担がかかります。若い人は余力が大分あるので多少の体力低下にも対応できるとしても、余力の少ない高齢者は現状維持がとても大切です。