医学雑誌を読んでいると「原発性胆汁性肝硬変」という病名が目に入りました。これは現在では「肝硬変」の部分が「胆管炎」となり、名称は「原発性胆汁性胆管炎」となっています。名称変更の際に浸透している略語のPBCに変化が生じないようにとの配慮もあったらしいです。病名が変更されてからしばらく経過しているのですが、古い病名が用いられていました。古い病名だけで書かれてると、新しい病名で勉強した若い先生には分かりにくいかもしれません。いまだに古い名称で記載される他の例としては「カリニ肺炎」があります、これは現在では「ニューモシスチス肺炎」と言われています。編集者の皆様は変更された病名にも注意しましょう。「こういう病気があるのだな」と思い込まずにしっかりと確認するか、医学知識のある校正者に原稿確認を頼むなどしましょう。