先週末には他人の書いた医療関係の英文和訳を校閲する作業依頼がありました。いつものことですが和訳の質は悪く、翻訳ソフトの訳文を適当に書き換えているだけで納品しているのではと思える訳文でした。ただし今回は翻訳者や翻訳会社だけを責められない側面はありました。つまり英語原文の作文が悪く、原文あっての「翻訳」という作業範囲を超えずに日本語に置き換えるのに困難を伴いました。それでも文脈から筆者の言いたいことは分かる状況ではあったので、「恐らく筆者はこう言いたいと思われる」と注釈を丁寧に入れて、私への依頼主には説明しておきました。
今回は原文の作文が悪くても対応できる程度でしたが、原文がひどすぎて内容を理解できずに、もやは翻訳という作業が成立しない場合が稀にあります。そういう場合には私は事情を顧客に説明します。しかし翻訳会社に翻訳を頼むとそこの登録外注翻訳者が、お金ほしさに無理に訳してしまうことがあります。意味の通じない原文を無理に訳しているので、訳文も悲惨な文章になります。しかも顧客は当然ながら作業料金を請求されます。翻訳会社を利用するときには注意しましょう。