看護専門学校を中退して大学入試の受験勉強をする傍ら、New England Journal of Medicineという英文医学雑誌の購読を開始しました。その当時から雑誌が届くと最初に読むのがCase of the Massachusetts General Hospitalという症例検討の頁です。わざわざ掲載される症例ですから、診断も治療も単純な例ではなく、それらが難しい例が取り上げられます。昨日も症例検討の頁を読んでいて、「この症例は診断が難しい」と思ってしまいました。その難しい症例をしっかりと診断できる先生方の能力はうらやましいです。自分が診断できなかったときは症例提示文を思い出して、「繰り返し受診しても、複数の先生が診てもなかなか正確な診断がされなかった患者だ。自分が症例提示文を短い時間で読んで少し考えただけでは診断できなくても仕方ない」と自分に言い聞かせたりしています。そしてまだ私が大学生の時に、教員から「あの雑誌の症例検討は難しいから、自分がたまにしか正しい診断をできなくてもおかしくない」と言われたのも思い出されます。