昨日スペインの放送局のホームページでスペイン語のュース記事を読んでいると、酸素投与や人工換気をしている重症例ではステロイド投与に有効性が認められるようだとの記事がありました。今朝は日本の新聞を読んでいるとその記事がありました。
ステロイド投与は漫然と続けると免疫抑制により感染症を誘発する恐れがある一方、重症感染症では強力な抗炎症作用を利用し、過剰な免疫応答や炎症を抑える目的で使用されることがあります。その代表例が劇症肝炎です。他にもニューモシスチス肺炎、細菌性髄膜炎などでも用いられることがあります。前述のスペイン語の記事でもいわゆる「サイトカインストーム」、要するに過剰な炎症反応を抑えるとの作用機序の可能性が書かれていました。
ちなみにこの「サイトカインストーム」については、日本語では英語をそのまま用いるか単純にカタカナ表記しそうですが、スペイン語では現地スペイン語にしっかり訳して書かれていました。つまり日本語で同じ表現方法をとると「サイトカイン嵐」みたいになります。