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フリーランス医学書校閲者・医療翻訳者日誌

医学、医療関連の翻訳、校閲、原稿作成に関連した内容、医学雑誌を読んでいて感じたことなどを書いていきます。原稿校正、書き直し代行、翻訳などの依頼はホームページの問い合わせフォームからお願いします。英語の他に和訳はドイツ語、フランス語、スペイン語(独和、仏和、西和)でも私自身がしています。

画像診断報告書の記述見落とし

    大学病院で外来担当医が画像診断の報告書をくまなく読まずに、癌(がん)を疑う記述を見落として診断が遅れたというニュースを新聞で読みました。これはあってはならないことですが、不完全な人間のやることですから、残念ながら起こり得ます。記事にもありましたが、医師は自分が診療を担当している病気についてはともかく、他の病気については注意が向きにくくなります。他の目的で検査したCT画像などに自分の専門外の異常があっても、そこには注意は向きにくいと思われます。特に大きい病院の先生だと専門分野ごとの分業制の結果、担当外または専門外の異常は見逃す危険は大きくなるかもしれません。
 また入院患者では教授回診、部長回診の機会や、病院によっては複数主治医性、チーム診療体制など他の医師による確認の目もありますが、外来だと担当医一人だけでみるために見落としに気付かれにくい恐れはあります。
 検査結果報告書は日本語で書き、患者には一部印刷もしくはコピーをして渡すなどすると、例え当一般の人には分かりにくいにしても患者から質問するなどすると見落としを防ぐ対策にはなるかもしれません。
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プロフィール

HN:
医学書校正者 & 医療翻訳者
性別:
男性
職業:
医学書編集・医療翻訳

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