新聞を読んでいると、無給医の記事がありました。大学病院では医師資格を持つ大学院生が医師として無給で診療に従事している、要するにただ働きをさせられている例が多いという内容です。私がこの記事を読んで最初に思ったのは、「なぜ今になってこの話題が出てくるのか」ということです。この状況はずっと前から認識されていたはずです。誰か大学院生が現状に耐えきれず、労働問題を取り扱う専門家や監督局に相談したのでしょうか。ちなみに医学大学の臨床医学講座の大学院では、入学資格として医師免許が必要になります。
今回は臨床医学講座の大学院生が問題の対象ですが、基礎医学講座あるいは医療以外の大学の大学院生についても中途半端な状態と言えます。学生として大学院生は授業料を払ってはいます。しかし、教室により程度の差こそあれ大学院生は無給の労働力という面はあるように思えます。