昨日、New England Journal of Medicineの2017年8月3日号を読んでいると、抗凝固薬のダビガトランに対する拮抗薬イダルシズマブに関する論文が掲載されていました。その前の週の7月27日号には側頭動脈炎に対するIL-6拮抗薬トシリズマブ治療に関する論文が掲載されていました。これら以外にも各種炎症性疾患での炎症惹起物質に対する抗体製剤、癌治療における免疫チェックポイント阻害剤、更には家族性高コレステロール血症に対する治療薬など、抗体を薬として利用した製剤が近年次々と作られ、臨床応用されています。既にある抗体製剤を、認可されている適応症以外でも用いてみる試みもされています。新しい治療手段ができるのは喜ばしいのですが、抗体製剤は非常に高価です。今のままだと国民医療費はどうなってしまうのだろうと不安を感じてしまいます。