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フリーランス医学書校閲者・医療翻訳者日誌

医学、医療関連の翻訳、校閲、原稿作成に関連した内容、医学雑誌を読んでいて感じたことなどを書いていきます。原稿校正、書き直し代行、翻訳などの依頼はホームページの問い合わせフォームからお願いします。英語の他に和訳はドイツ語、フランス語、スペイン語(独和、仏和、西和)でも私自身がしています。

卵円孔開存と片頭痛

    私が購読しているNew England Journal of Medicineの2017年9月14日号(Vol. 377, No.11)には、心臓の卵円孔開存例に対する治療によって脳梗塞の発生頻度が減るかどうかの研究が 三つ掲載されていました。そのうちの二件の研究では、患者背景を記した表の中でmedical history、ここでは既往症もしくは併存疾患と思われますが、そのような疾患として片頭痛の項目がありました。それによると片頭痛の合併頻度は概ね3~4割でした。
 以前に、片頭痛患者の中に卵円孔開存が多い可能性があることは経食道心エコー検査に関する本で読んだことはありました。ですが、ここまで卵円孔開存と片頭痛の合併は多いのかと少々驚きました。ただ今回の研究の対象は既に脳梗塞を起こした患者で、更に脳梗塞の原因として明確な他の疾患がないという対象の偏りはあるかもしれません。
 ちなみに卵円孔は胎児期には開いていて右心房から左心房に血流が流れています。出生後には閉じて多くの場合やがて心房中隔として完全な一枚の壁になります。しかし一部の人ではそうならず、いわゆる奇異性脳塞栓症の原因となることがあります。一方、片頭痛の方ですが、こちらも患者の数はけっこう多いです。今まで私の身近にも片頭痛もしはくその疑いのあるの人はときどきいました。

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プロフィール

HN:
医学書校正者 & 医療翻訳者
性別:
男性
職業:
医学書編集・医療翻訳

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