ラジオNikkeiの医学専門番組を聞いていると、中咽頭癌(中咽頭がん)が主題となっていました。その中で演者の先生がしきりに強調していたのが、「成人の頸部嚢胞性病変では、良性に思えても中咽頭癌の転移を疑って専門医に紹介する」ということでした。側頸嚢胞と誤診されたり、良性として経過観察しているうちに癌が進行して紹介されてくる患者を多数経験している様子が推察できる話でした。嚢胞性病変でも画像上で壁在結節などあれば、耳鼻咽喉科医でなくても臨床医は悪性疾患を疑うでしょうから、中咽頭癌の頸部転移はよほど良性疾患と紛らわしい画像所見を呈するのでしょう。頸部腫瘤の患者を診た際には注意しましょう。