昨日ラジオNikkeiの医療関係者向け医学専門番組を聞いていると、近年日本でもエリテマトーデスに用いられるようになったヒドロキシクロロキンが主題になっていました。マラリア治療薬としても用いられるクロロキンというと、管理職世代の医師や薬剤師には眼の網膜傷害という副作用の印象が強いかもしれません。私も昔、看護専門学校の1年生の時に医学書院の「標準眼科学」という医学生向け教科書を通読していて、なぜかその副作用の記述が記憶に残りました。その後大学に入りなおす前に読み始めたNew England Journal of Medicineという英文医学雑誌で、全身性エリテマトーデスの治療にクロロキンが用いられているとの記述を読んで、「日本では使われていないが、外国ではそうなのか」と驚いたことを今でも覚えています。日本でのクロロキン認可の話を最初に聞いたとき私は感銘を受けたのですが、若い世代の先生方にとっては「今ある薬の一つ」にすぎないのでしょうね。