以前に「とって隠岐の・・・」という名称で始まる医学書を2冊ほど購入したことがあります。「とっておきの」の「おき」は、著者在勤地の名称の「隠岐」に由来する言葉遊びでつけた医学書名のようです。都会の大病院とは違い設備や人材が限られるのに幅広い疾患に対応しなければならない環境で、著者の先生が工夫をしながら診療している様子が伺える本でした。大学教授など権威のある先生が書くよりもむしろ勉強になる面がありました。今回は、医学雑誌の広告で気になっていた中山書店の「とって隠岐のエコーで変わる外来診療」という本を買って、読んでいます。「はじめに」では、この本は教科書ではないと強調しているのが印象的でした。確かに教科書とは違います。しかし気軽に読めるのに、内容は濃くて勉強になります。専門医志向の先生には不向きですが、幅広く初期対応はできるようになりたいという先生にはお勧めの本だと思いました。私は別に出版社の回し者ではありませんが、よい本だと思ったので紹介してみました。