翻訳会社ではTOEIC点数900点以上など、高得点を求人への応募要件とする場合がよくあります。確かにTOEIC100~200点では英語を使った仕事は難しいでしょう。しかしTOEIC900点以上だからといって、英文を正しく理解し、適切な英語が書け、和訳の時に読者が読むことのできる日本語を書けるとは限りません。少なくとも医療など専門的な内容では、専門知識とその分野特有の作文技法を英語または日本語で分かっている必要があります。TOEICで点数を稼ぐのとは全く別の能力が必要になります。どうも翻訳会社はそのことを理解していないのではと思えます。あるいは求人応募者に翻訳テストをすると能力の低いばかりなので、ふるいにかける意味があるのかもしれません。
ちなみに私は医療翻訳の求人応募者に対する翻訳テスト審査も翻訳会社から任されていますが、今までで一番ひどい和訳および英訳を提出してきたのは英語教師経験者でした。