医療関係の和訳で翻訳会社の訳文ををチェックして不適切なところは書き直して欲しいという注文を、翻訳会社の利用者から継続的に受けています。その中でうんざりしているのが、毎回のように「治療に奏効」と訳されているのを「治療が奏効」と書き直さなければいけないことです。私に訳文校閲を頼んでくる人を通じて翻訳会社には「治療"に"奏効、という作文は止めて欲しい」と繰り返し頼んでいるのに無視され続けています。作文の好みとか、用語の選択ならまだしも、日本語としておかしな作文を止めて欲しいと私は頼んでいるだけです。それなのに、こんな簡単な指示も翻訳会社は守れません。翻訳会社の出す翻訳者求人ではよく「顧客の指示を守れる人」などという条件が書かれていますが、こんな簡単に指示も守れない翻訳会社や翻訳者が生き残っているのが不思議です。