医療分野に限らず、求人サイトに翻訳者「急募」"urgent"などと書いて応募を待つ翻訳会社はよくみられます。本当の急募なのか、仕事を探す翻訳者に慌てて応募させるためにごまかしているのかは募集広告を少し見れば分かります。一つの判断要因は、具体的な案件を想定した求人になっているかどうかです。言語、外国語訳か日本語訳か、分野などが書かれていれば、特定の案件を請け負う人を実際にすぐに必要としている可能性が高くなります。ただし本当の急募の場合、しっかりと仕事のできる人材をすぐに確保できるかは定かではなく、発注者の方々は翻訳会社選定を考え直したほうがよいかもしれません。
上記とは逆に偽の「翻訳者急募」が疑われるのは、「急募」とは書きつつ募集分野が「工業、医薬、契約書、企業ウエブサイト…」など多岐にわたる場合です。多種類の分野で翻訳者急募というのは不自然な印象を受けます。「随時募集」では応募者がいないために、「急募」と書いて翻訳者の注意を引こうという考えが伺えます。こういう翻訳会社ではよい人材が定着しない何らかの理由があるのかもしれません。
翻訳会社の利用者の方々も、発注時には求人サイトを調べてみるとみるとよいでしょう。