翻訳の発注者は、見積もりや発注を翻訳会社に依頼した後にその会社の求人広告を調べるようにしましょう。特に大量の文章を翻訳会社に発注したときはそうです。自分の発注案件担当の翻訳者を募集していると思われたら、募集人数に注意しましょう。というのは翻訳会社が翻訳者を募集しても、実務水準に達している翻訳者はとても少なく、大勢の応募者がいた時代でも応募者のうちほんの数人程度だったからです。和訳では翻訳者がまだ見つかっても、英訳のできる翻訳者を探すのは至難の業です。現在では翻訳者報酬の極端な低下、非常に高額で使いにくいとさえ言われる翻訳支援ソフトを持つ翻訳者だけを募集する翻訳会社の態度などの影響で、求人応募者が激減し、以前にもましてよい翻訳者を探すのが難しくなっています。10人、20人という人数で翻訳者を募集しようとしても、実務水準に達している翻訳者は集まらないでしょう。登録済みの翻訳者に仕事を回さず、新たに大勢の翻訳者を募集している翻訳会社では、よい訳文を期待できないかもしれません。