翻訳会社に医療関係の翻訳を頼む際、原文を渡すだけではなかなかよい訳文になりません。翻訳会社は下請け翻訳者に対し安すぎる翻訳報酬でしか仕事を依頼しないなど、悪い訳文になる条件が揃っています。少しでもよい訳文を得る裏技としては、ネット上で翻訳者個人のホームページ、ブログを探す、いわゆるSNSから翻訳者を探すという方法が考えられます。訳文見本を見せてもらうか、少しだけ何か訳文を作ってもらって信頼できると思ったら、直接その個人に発注して十分な報酬を支払うようにします。個人との直接取引が社内方針で難しいときは、翻訳会社経由でその翻訳者に発注し(要するに指名する)、翻訳者への報酬額も指定します。それを承諾できない翻訳会社には注文できないと説明します。
用語指定、翻訳メモリファイルなどの希望については、有料版の高額なソフトを翻訳者に自腹で用意させるのは避けましょう。用語指定だけなら安価な翻訳ソフトでも対応できます。翻訳メモリについても比較的安価なソフトや無料のクラウド形式のものがあります。定期的に依頼するのであれば、有料のソフトとサービスを利用するときには、発注会社側で負担してあげると、それだけよい人材を確保しやすくなります。よい訳文を得るには柔軟な対応が必要です。