以前に内科学雑誌で「アトルバスタチン」と薬剤名を、一つの原稿内で繰り返し「アトラバスタチン」と書き間違えている先生がいました。「osteoarthritis(骨関節炎)」と書いてしまっている先生もいました(正しくは「変形性関節症」)。その他にも薬の商品名を書き間違えている例もありました。医学書出版社や編集代行会社の校正担当者は、医学書には間違いが含まれるという前提でしっかりと校正をする必要があります。医師、専門医といえども人間である以上、勘違いをして覚えている知識はあります。それを著者に指摘するのも編集者の大事な仕事です。読者にとっても読みやすく正しい文章を提供できるだけでなく、著者にとっても多くの人に読まれる文章で誤った記述をするという失敗をせずに済みます。出版社にとっても自社に対する社会の評価を維持するのに役立ちます。