医学、医療関連の翻訳、校閲、原稿作成に関連した内容、医学雑誌を読んでいて感じたことなどを書いていきます。原稿校正、書き直し代行、翻訳などの依頼はホームページの問い合わせフォームからお願いします。英語の他に和訳はドイツ語、フランス語、スペイン語(独和、仏和、西和)でも私自身がしています。
和文医学雑誌を読んでいると「アスペルギスル」という書き間違いを見つけました。文脈からみて真菌の「アスペルギルス」とするところなのに、ワープロ入力を誤った結果と思われます。私自身も頭で考えるようには指が動いていなくて、この種類の入力ミスをしてそれに気づいて書き直すことはあります。
医学知識のある校正者、編集者であれば、こういう単純な書き間違いにも気を配れます。しかし医療関係の教育を受けていない人が原稿の確認作業を行うと、こういう書き誤りが残ったまま出版となってしまいます。そうすると出版社の信頼性は低下し、著者の先生にも恥をかかせます。読者にとっても読みにくいです。「読者は専門職なのだから頭の中で修正しながら読んでくれる」「どこの出版社でも同じ状況」という考えは改めるのがよいでしょう。私に校正を頼んできた編集者は異口同音に「他社ではともかく、自社ではきちんとした出版物にしたい」と話されていたのが思い出されます。