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フリーランス医学書校閲者・医療翻訳者日誌

医学、医療関連の翻訳、校閲、原稿作成に関連した内容、医学雑誌を読んでいて感じたことなどを書いていきます。原稿校正、書き直し代行、翻訳などの依頼はホームページの問い合わせフォームからお願いします。英語の他に和訳はドイツ語、フランス語、スペイン語(独和、仏和、西和)でも私自身がしています。

2017年11月9日放送TVドラマ「ドクターX」

    確か 番組の始めの方でCTやMRIの画像が今回の話ではテレビ画面に出ていました。その画像を見ると前頭葉に病変が二つあり、どちらも造影剤で病変部周辺がリング状に造影されています。それを見て私が考えたことを述べてみます。
 「リング状の造影を呈する画像所見は、医学書で膠芽腫と脳膿瘍の例をみたことがある。しかし膠芽腫は患者が若年で考えにくい。原発性脳腫瘍が脳内の二か所に同時にできているだろうか。癌の脳転移なら複数箇所の病変はあり得るが、やはり若年なので癌は考えにくい。脳膿瘍なら他の感染巣から血行性に菌が散布されていれば複数病変は考えられる。しかし周囲の脳浮腫はもう少し明瞭にならないだろうか。感染症だとしても原因はもしかして虫(寄生虫)か。」
 番組を見られた方は最終診断をご存知ですね。でも主人公の大門氏は気づくのちょっと遅かったです。何かおかしいとまで思っているのに、プロ棋士の患者が焼き肉店で豚肉を食べている写真を雑誌で見た時点で気づいてもよさそう。患者が病院を抜け出して焼き肉店でほぼ生の肉を食べてるのを実際に見るまで気付かないのは大門氏らしくないかなと思いました。
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プロフィール

HN:
医学書校正者 & 医療翻訳者
性別:
男性
職業:
医学書編集・医療翻訳

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