医学、医療関連の翻訳、校閲、原稿作成に関連した内容、医学雑誌を読んでいて感じたことなどを書いていきます。原稿校正、書き直し代行、翻訳などの依頼はホームページの問い合わせフォームからお願いします。英語の他に和訳はドイツ語、フランス語、スペイン語(独和、仏和、西和)でも私自身がしています。
フランスのニュースサイトfranceinfoで医療・保健分野の頁を読んでいると、マンモグラフィーによる乳癌検診の効果を疑問視する団体についての記事がありました。検診により過剰診断、過剰治療につながるという主張がされているようです。
今回の記事に限らず、このようなことは癌検診の有効性について議論されるときには必ず出てきています。例えば、もともとおとなしい性格の癌だからこそ、癌検診で見つかるという考えがあります。なぜなら急速に進行する癌ならば、次の検診の前に症状が出て病院を受診することなります。進行が遅い癌でしかも早期の小さい癌では、そして高齢者の場合などでは他の原因で死亡するかもしれません。癌と診断されたために、癌に対する不安を抱えて過ごす日々が長くなるだけかもしれません。
それ以外にも、癌ではない異常が見つかり、癌でないことを確かめるための検査が必要になることもあります。健康診断を受ける際には、長所とともにその欠点についても理解の上で受けましょう。