一つの医科大学で入試の合否判定に際して男女差別や浪人回数による差別を行っていることが判明してから、他の大学でも同様の事例が確認され、そのマスコミ報道がなされています。今回の一連のマスコミ報道では主に上記二つの要因による差別が問題になっていますが、その他にも受験生の年齢による差別の可能性も以前にマスコミで取り上げられているのを2回ほど見かけたことがあります。
医学部に限らず大学では中高年の入学希望者がいますが、医学部特有の問題があって中高年受験生には不利に働く可能性があります。年齢による体力低下で医学部教育の身体的負担に耐え切れないと判断されてしまう可能性、医師としての現役寿命が若年受験生と調べて短くなることなどが指摘されているのを読んだ経験があります。後者については特に国公立大学では税金を使って医師を育てる以上は合否判定要因になっても仕方ないという見方もあるでしょう。その一方で、臨床に従事せずに基礎医学の研究者になる人もいるわけで、臨床医としての寿命にこだわりすぎるのも問題という見方もあるでしょう。