気管支喘息の治療薬として抗IgE抗体製剤のオマリズマブが登場したときには感動しました。そして現在ではインターロイキン-5 (IL-5)に対する抗体製剤のメポリズマブが我が国でも使用可能になっています。このメポリズマブはIL-5の作用を抑えることで好酸球性炎症を抑えるという薬剤です。
喘息に対して新しい作用機序の薬剤が登場していることに感動するのは勿論ですが、このメポリズマブに関して興味深い研究がNew England Journal of Medicine 2017年5月18日号に掲載されています。従来はアレルギー性肉芽腫性血管炎またはChurg-Strauss症候群と言われた疾患、現在では好酸球性多発血管炎性肉芽腫症と言われる疾患の治療に用いた研究です。薬剤の作用機序を考えるとこの試みは当然とも思えますが、興味を持ちました。